生まれてから今日まで
誰とも出会わなければ
僕たちは
今あたりまえのように思って生活している
ほとんどすべてのものを手に入れることなく
今日にいたっているでしょう。
それどころか数日生きることすらできない。
話している言葉も、感情も、価値観もすべては
出会った人から影響を受けて育ててきたわけです。
 
つまり「自分」というものは
過去に出会った人たちと経験したものの集合体です。
出会った人が違えば
今とはまったく違った自分になっていたわけですから
「人とのご縁」というのは
人生を決める大きな要素の一つと言っていいと思うんです。
 
僕たちの人生をふり返ると
自分が選ぶ自分の好きな人たちばかりと
生きてきたわけではないことがわかります。
出会いやご縁というのは
親や先生、クラスメイトなど深い縁をもらったものから
ある日たまたま電車の隣に座った人にいたるまで
自分の好みで選べないことの方がほとんどです。
 
でも、苦手だと思っていた相手と付き合ううちに
たくさんのことを学び、新しい価値観を受け取り
人の気持ちに寄り添う幅が増えるという経験をくり返すと
どんな一つの出会いも
今の自分にとって
必要な出会いだったということに気づかされます。
 
そう、出会いは、自分の好き嫌いでえり好みをするよりも
目の前にやってきた出会いを受け入れて
そこから学んで
自分を作っていくことによって
幸せな人生を創っていくことができるのです。
 
人生を変えるもう一つ別の要素に「読書」があります。
読書にも同じことがいえると思います。
僕たちは出会った一冊の本から
ときに大きく、ときにほんの少しだけ影響を受けて
今の自分を作っています。
 
だからこそ
どんな本と出会ってきたか
そしてこれからどんな本と出会うのかは
人生を決定づける大きな要素になるわけですが
そのほとんどを
自分の好みだけで選んでしまいがちです。
自分の好みではない
自分では選ばない本との出会いの方が
もしかしたら
大きく自分を成長させるものかもしれないと考えるのは
人との出会いに置き換えて考えてみると
むしろ自然なことだと思うのです。
 
「読書のすすめ」店長、清水克衛さんという
信用できる本のソムリエから
月に一冊送られてくる本は
僕が自分では選ばない本ばかりです。
それが、否応なく目の前にやってくる。
それを「ご縁」と「受け入れ」て読み進めると
必ず「出会ってよかった」と思える何かが
自分の中に生まれてきます。
 
「この一冊と出会わなければ
今の自分の人生ではなかっただろう」と
思えるそんな出会いが、毎月得られるのです。
 
成功読書頒布という試みは一見すると
「本を読めといわれるけど
どんな本を読んだらいいかわからない」と
いう人のためにあるように思われがちですが
実際には読書の習慣を持っている人にこそ
利用してもらいたい
月に一度の心の洗濯だと僕は思っています。
 
そこには清水さんの
「人を喜ばせたい」
「人を感動させたい」
「人をビックリさせたい」という思いが満ちています。
 
喜多川泰